脱毛症にもいろいろな種類があり、それぞれに特徴があります。
びまん性脱毛症
中高年以上の女性に多く見られるびまん性脱毛症ですが、最近では若い女性でも発症する人がいます。ストレスやダイエットなど様々な原因で発症する脱毛症です。全体的に髪のボリュームが減っていくのが特徴です。薄毛の進行スピードはそれほど速くはありません。
分娩後脱毛症
出産を終えた後に抜け毛が増えて薄毛になってしまうことがあります。女性ホルモンのバランスの変化が原因で、通常は6か月~1年程度で治りますから、過度に心配する必要はありませんが、長引くようなら医師の診察を受けましょう。
牽引(けんいん)性脱毛症
ポニーテールやお団子ヘアなどの髪の毛を引っ張るような髪型を続けていると牽引性脱毛症になってしまうことがあります。同じ髪型を続けることは髪に負担を与えてしまいます。ブラッシングの方法にも気を付けましょう。
脂漏(しろう)性脱毛症
皮脂の過剰な分泌やヘアケアの怠慢などで頭が脂ぎっている人に起こる脱毛症です。ライフスタイルに問題がある場合が多いので、改善する必要があります。食生活などを見直してみましょう。
粃糠(ひこう)性脱毛症
粃糠性脱毛症とはフケが大量に発生して毛穴を塞いでしまうことによる脱毛症です。それほど多い症状ではなく、少しフケが多いな、という程度では粃糠性脱毛症ではありません。
円形脱毛症
その80%以上が30歳以下での発症と若い世代で起こりやすい円形脱毛症。精神的ストレスが原因だと思われてきましたが、生まれたばかりの赤ん坊にも発症することがあり、その原因にはいろいろな説があります。
瘢痕(はんこん)性脱毛症
やけどやけがなどで皮膚に傷を負うと、毛包が破壊されてしまうことがあります。するとそこからは毛が生えてこなくなります。これが瘢痕性脱毛症です。早期治療をしないと範囲が広がってしまうこともあります。
白癬(はくせん)脱毛症
白癬脱毛症は白癬菌という真菌に感染することで発症します。人や動物から感染することが特徴で、円形の脱毛がまだらに起こります。髪を引っ張ると簡単に抜けてしまうことも白癬脱毛症の特徴です。
抜毛症
抜毛症は自分で自分の髪の毛を抜いてしまう病気です。強い不安に駆られると髪の毛を抜いてしまいますが、それで心が楽になるのです。症状がひどくなる前に精神科を受診する必要があります。
老人性脱毛症
年齢を重ねると誰でも髪の毛や体毛が薄くなってきます。細胞の活性が鈍くなり新しい細胞を作る力が衰えることが原因です。白髪を抜くという行為も老人性脱毛症を進行させてしまいます。
薬害性脱毛症
薬害性脱毛症は抗がん剤やインターフェロンなどの薬剤の投与が原因で起こります。薬の投与を中止すれば回復することが多いのですが、長期間に渡り薬剤の投与を受けた場合は毛髪の再生が困難になることもあります。
外傷性脱毛症
頭皮に外的な衝撃を受けることで起こる脱毛症です。ぶつかったり転んだりといったことや外科的な手術を受けることでも起こります。